西教寺本堂改築工事 長崎県大村市 平成18年9月竣工
※ 建築用語では、「改築」＝既にある物件を撤去して建て直す【一般的にいう「新築」】となります。
弊社の工事名称も、これに基づいております。
※ 写真をクリック（タップ）していただくと拡大写真がご覧いただけます。
※ 名称や肩書は平成18年当時のものです。
立柱から上棟まで（木工事）
いよいよ現場入り。安全第一に、段取り良く、各部材を組み立てていきます。
-
基礎に柱の沓石（くついし）を据えます。
-
位置・高さ共、誤差が決して許されない、精密な作業です。
-
立柱式。ご本尊がお入りになる神聖な場である本堂の、建て初めの大切な儀式です
-
立柱を待つ本柱。これから数百年、屋根を、本堂を、支え続けねばなりません。
-
番付に応じて次々と柱が立てられます。
-
脚固（あしがため）によって柱同士が強固に緊結されます。
-
柱の上部も継手（つぎて）、仕口（しくち）によって強固に組まれ、緊結されます。
-
斗栱（ときょう）の最下の大斗（だいと）を据えます。
-
斗栱（ときょう）の組み上げ。
-
ひとつひとつ精魂込めて仕上げた部材が瞬く間に組み上がっていく様は、何度経験しても感慨深いものです。
-
御内陣付近の斗栱（ときょう）の組み上げ。
-
桁、梁が組み上がり、束を立てます。
-
隅木入れ。構造的にもとても重要な部材です。
-
向拝虹梁（ごはいこうりょう）入れ。
-
向拝虹梁（ごはいこうりょう）と向拝柱（ごはいばしら）の仕口（しくち）を納める山内棟梁。
-
向拝（ごはい）に縋破風（すがるはふ）が入りました。
-
化粧垂木（けしょうたるき）、茅負（かやおい）が入り、軒の形が出来てきました。
-
婦人会の皆様の現場見学。足場の上にまで上がって、熱心に御覧頂きました。ありがとうございました。
-
妻虹梁（つまこうりょう）の組み上げ。クレーンで慎重に降ろされます。
-
指母屋（さしもや）の組み上げ。このような妻飾は、二重虹梁蟇股式と呼ばれ、奈良時代以降、各時代において賞用され続けてきました。
-
組み上がった指母屋（さしもや）に破風板（はふいた）が取り付けられます。幅70cm、長さ5.5mの一枚板から仕上げられた部材です。
-
桔木（はねぎ）入れ。軒先の下がり防止に設ける、とても重要な部材です。
-
新本堂の骨格が見えてきました！
-
このような小屋組（こやぐみ）が、本堂の屋根を数百年支え続けます。小屋組の母屋（もや）と小屋束（こやづか）は、樫（かし）の込み栓（こみせん）によって、全て強固に緊結されています。
-
野地板を張ります。一般的には15mm厚のものが主流ですが、耐久性を高めるため、弊社は18mm厚のものを使用しています。
-
野地の上に、ルーフィング（防水屋根下地シート）を張ります。これも一般的には一重張りが主流ですが、九州の台風が多い気候に合わせ、弊社は二重張りします。
-
野地仕舞いを終えた堂内。
-
堂内見上げ。梁が縦横に組まれています。一番太い梁は、牛曳梁（うしびきばり）と呼ばれ、屋根の加重を支えるのにもっとも大きな役割を果たしています。
